【プログラム報告】自分を整える、立ちどまる時間「坐禅」×「サウナ」×「たき火」

 2024年3月10日、柏崎市北条の山寺、普広寺さんにて
「坐禅」×「サウナ」×「たき火」のプログラムを行いました。
http://www.kitajyo-fukouji.jp/

今回、住職の槙さんに全面的にご協力いただきながら、
自然を舞台にしたつなラボのリトリートプログラムを実施しました。


シャワークライミングやカヌーなど、つなラボが行うネイチャープログラムの特徴は
思考優位な忙しい現実の中であまり目を向けられていない、心と身体の感覚を開き
頭と心と身体をつないでいく自然体験のパートと、
その開かれた感覚で、今ここにわきあがってくるあるがままの自分の感覚や感情を、
その場にいる人たちと共有し、お互いに刺激を与えあいながら、明日から再び歩き出す
時に必要なものを得る2つのパートからなっていることにあります。
そのあたりのねらいをみなさんと共有して、本格的にプログラムがスタートしました!

まずは本堂での坐禅からスタート。はじめての方のほうが多く
槙住職から基本と心得についてご説明いただき、坐禅を行いました。
気温が低いこともあったかもしれませんが、本堂の雰囲気はピンとはりつめていて
その場で坐禅を組むことで、心が静まっていく感覚を覚えました。

七走一坐(しちそういちざ)という言葉が禅にはありますが、
走り続ける日常から立ちどまり、モードが少し変わったように感じたのと、
普広寺という場所にごあいさつができたというか、少しずつなじんでいくような感覚がありました。




そしてサウナへ!
普広時のサウナは銭湯が大好きな槙住職が、フィンランドのサウナについて
いろいろ調べ、大工さんと話し合いながら設計、建築したもの。
サウナに入った4人の方のお顔を見れば、そのすばらしさが伝わってきますね。


サウナと自然体験はあまり結びつきがないと思われるかもしれませんが、
身体を刺激して感覚を開いていく効果としては、シャワークライミングなどの
アクティブな活動とかなり近いものがあります。


ひとつの要因として、熱いサウナと冷たい水の温度差があることと、
ネイティブアメリカンのセレモニー、スウェットロッジ同様、
汗が自分自身の身体からとめどなくあふれだしてくることも
人間の身体、心、思考に大きな影響を与えていると感じます。


まだ雪が残る季節、サウナから出て雪で身体を冷やしたり
柏崎のおいしい水を飲んだりしながら、ゆっくりとすごします。











お昼は永平寺で修行された槙さんに、修行中のお話や食事の作法など
様々なお話をお聞きしました。
メニューも永平寺風にごはん、煮物、たくわん、ごま塩というシンプルなものとし、
身体の外側からだけでなく、内側からも整えていきます。

昼食後は、槙住職がセルフビルドで建てた「たき火小屋」で過ごす時間。
サウナ後の開かれた感覚を活かした、言葉だけではない対話の時間を過ごしました。


私たちは日頃言葉を使って、自分自身とも、他者とも話をしていますが、
言葉にできない感覚や、説明できない衝動など、人の内側には
様々な感覚的な要素が存在しています。

論理的であることが求められるビジネスの世界では、
言語優位、思考優位なコミュニケーションになりがちですが、
VUCAの時代、そのようなコミュニケーションが創造的な成果に
つながらないという問題を抱えた企業が増えています。

つなラボでは、言葉にならない感覚や感情にも目を向け、
それらを論理的ではないものとして否定せずにあるがまま出して共有することが、
創造的な成果、イノベーションにつながっていくと考えています。


それは企業だけでなく、個人を考えてみても、同じことが言えます。
理由なくわいてくる感覚や感情、衝動といったものが、
新しい自分の道をつくっていく上で必要なものかもしれない
という視点を取り入れていくと、これまでとは違う新しい世界が開けてきます。

今回のプログラムでも、坐禅とサウナを終え「身体性」を取り戻した状態を活かし、
まずは身体で今ここの自分を表現することから始めました。











身体を使っての表現は、大人になるとあまりやる機会がないのではと思います。
今これを読んでいる方も、そういうことをするのは恥ずかしいな、嫌だなと思われる
方もいるかと思うのですが、自然体験(今回は坐禅+サウナ)がすばらしいのは、
このような自分自身の中にある「あるがまま」を表現し、共有しても大丈夫だ
という仲間意識、心理的安全性を育むことができることです。
身体での表現に続き、色やタッチを使ったグラフィックで、今の自分を表現していきます。









身体を使った表現も、グラフィックを使った表現も、
自分自身の頭で認識していないレベルのことが現れてくることが多いです。

これはサウナによって「頭と心と身体」がつながった状態にあること、
そして今ここの自分の中にあるものをあるがままに表現できるから可能になることであり、
つなラボのネイチャープログラムの核となる部分です。

今回もみなさんのお話や感想を聞きながら、
再び明日から歩いていく時に、それぞれにとって必要な視点や感覚が
浮かび上がってきたように思います。

最後に2回目の坐禅を行って、プログラムは終了。
クロージングでの参加したみなさんの声を聴き、
普広寺での時間が、自分を整える、立ちどまる時間
になったのではと感じられた1日でした。

今回、普広寺という場、槙さんという人とのつながりにより
「坐禅×サウナ×たき火」という新たな可能性を感じることができました。
ご参加いただいたみなさん、槙住職、本当にありがとうございました!

つなラボでは、2024年春から、

====================
 自分とつながる、立ちどまる時間
  「ナチュラル・リトリート」
====================   をスタートします。

様々な自然のフィールドで、様々な体験をすることを通して、
自分とつながる時間を提供していきたいと思っていますので、
ぜひ楽しみにしていてください!



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