【プログラム報告】ブナの森:アウェアネス・リトリート ~自然・自分・人と対話する森の時間~

 

              【2020年10月17-18日 @ 十日町】

秋が深まりつつあるブナの森で初めて行った「アウェアネス・リトリート」。

 いつもとは違う森の中で一人きりで過ごす時間…
 ともに森で過ごした仲間と語り合う時間…
 ただただ、たき火を眺めて過ごす時間…

私たちつなラボメンバーを含め、仕事に追われる日常を過ごすメンバーが
走り続ける日常から一歩離れ、意図的に「立ち止まる時間」をつくりました。


今回のフィールドは、十日町にあるホテル
ベルナティオからほど近いブナの森。

今後企業研修としてこのリトリートを提供していきたいことから
今回のリトリートに向けて、たくさんの森を下見してきました。

しかし、適度な距離感で深い森を味わえる環境というのはなかなかないもの。
今回は本当に気持ちのいいブナ林を、ちょうどいいタイミングで味わうことができました!

このあたりはもともとクマが多い場所。
彼らにも我々の存在を知らせながら、ゆっくりと森の中に入らせていただきます。
※例年と比べ特別クマが多いわけではないという事前情報がありましたので、
 通常の登山時に行っている笛でこちらの存在を知らせながら進みます。


ブナの落ち葉を踏みしめながら目的地を目指します。
このすばらしい空気感が伝わるといいのですが…


今回のリトリートのベースキャンプ。
タ―プを張るだけで、だいぶベースとしての安心感があります。


徐々に森になじむアクティビティを行いながら、
一人で森で過ごす準備を整えていきます。



一人きりで森で過ごす時間は特別です。
今回は2日間あったので、1日目と同じ場所で2日目も過ごしてもらいました。

参加した方からは、1日目は緊張感があり、お邪魔しますという感じが
2日目は同じ場所に来ることで「自分の場所」と感じることができ、
落ち着いて過ごすことができたという声がありました。

一人で森で過ごしたことがある人は少ないと思いますが、
過度にしすぎることのないいい塩梅の環境を整えることで、
森という環境はいつもとは違う環境、思考、感情を呼び起こしてくれます。


一人で過ごす時間と対話する時間を持ちながら過ごします。
これは「今の自分」と「未来の自分」を自然の中から探してくるワーク中。

感覚が鋭くなる中で自分が選んできたものを、他者の視点を入れながらも
おもしろく膨らませていくことができるのも、森ならではのアクティビティです。


2日間、じっくりと過ごすができたアウェアネス・リトリート。
アウェアネスは「気づき」の意味です。

それぞれが自分自身と、他者と、自然と対話する中で気づきを得たことと思います。
ぼく自身もこの森の中でいろいろと感じることがありました。

なぜかという説明はできないのですが、
今自分がここにいることは必然だという思いを強く持つことになりました。

あの時こういう道を選んでいれば違った未来があったかも…

そんな風に思うこともありますが、なぜかこの時
どんな道を通っても今ここに自分はいたのだろうなと感じました。

忙しい日々の中では感じることができない感覚を
立ち止まることで感じることができたように思います。


VUCAの時代と言われて久しくなりましたが、
先行きが見通せないこれからの時代は、こうやってあえて立ち止まることで
自分自身が進む方向を考えてみることも大切だと思います。

ビジネスの世界でも、「直感」や「直観」の大切さが説かれるようになりました。
意図的に立ち止まり、感性や感覚を開いて新たな展開を考えるのに
「森」という環境はうってつけです。

ぜひそんな時間を過ごしてみたいと思うみなさんと
森の中での研修をしたいと思っています。興味のある方はぜひお問合せください!


遠藤あき


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