つなラボでは、自然の中でのガイドや企業研修、ワークショップを行う中で
「自然は偉大なファシリテーターである」
「ネイチャー・ファシリテーションと呼べるものがあるはずだ」と考え、
2022年、新たに2つの新しいプログラムを行ってきました。
◆ネイチャーリトリート
◆ネイチャーダイアログ
今回のブログでは、これらのプログラムを実践しながら私たちが感じてきたこと、
前提となる考え方やねらい、得られる効果についてご紹介していきます。
▼生きる上での2つの願い
私たちは
「その人ならではの生い立ちや経験を元にできあがってくる願い」と
=切り離された個としての願い
「大きないのちの一部として担っている願い」の2つの願いを持って生きています。
=大きなエネルギーの一部としての願い
※注
このブログの説明だけでは
「大きなエネルギー」という表現はわかりくいかもしれません。
そのような場合は「大きなエネルギー」=「自然のエネルギー」
と置き換えてお読みください。
普段の生活で、私たちは自分自身の力だけで
この世界を生きているように感じていますが、
すべての生物に共通しているのは、
意図しなくても私たちの心臓が動くように
自分の力を超えたエネルギーに生かされているということです。
ここでは、この自然のエネルギーのことを
「大きなエネルギー」と表現しています。
多くの人は、自分自身を社会に受け入れられていない切り離された個として
認識することからスタートし、効率よく行動して成果や価値を創り出し
所属する組織やコミュニティから認められ、受け入れられることを目指します。
この世界で生きていくためには、
このように社会に受け入れられることは必要なことですが、
それは切り離された個としての自分が感じている「当面の願い」であり、
私たちが生きていく上での「本当の願い」はもう少し奥にあります。
コインの裏表のように、「当面の願い」の裏に、
大きなエネルギーの一部である自分としての願い=「本当の願い」があり
人は自分自身だけでなく、周囲も輝かせながら生きていくことができます。
現代社会では、切り離された個としての自分がサバイブすることだけに目が向けられがちで、
大きなエネルギーの一部としての自分という視点はほとんどありません。
しかし、私たちを生かしている大きなエネルギーは、
漠然とした不安感やモヤモヤとした感覚などとして、
本当の願いを生きるためのメッセージを日々投げかけてきています。
このように、人は社会に受けいられるという「当面の願い」とともに
大きなエネルギーの一部としての「本当の願い」を生きていく存在である
という考え方が、ネイチャーリトリートとネイチャーダイアログの前提にはあります。
▼自然の中に入ることで得られるもの
仮に私たちが生まれた時点と、
人生が終わった時に到達していたい点を直線で結んだとすると
私たちが生きる過程というのは決してまっすぐそこに行くのではなく、図のように
その線上をジグザグと進みながら(迷い悩みながら)最終到達点に行き着くくことでしょう。
私たちがジグザグと本当の願いとは異なる方向に進んでいる時、
「そっちじゃないよ」という大きなエネルギーからのメッセージに気づき
本当の願いにつながる道に戻るには、「感覚」というコンパスを働かせる必要があります。
論理的な思考は効率よく成果をあげること=当面の願いの実現には役立ちますが
本当の願いにつながるには、感情や感覚の力が必要です。
しかし社会に受け入れられるという当面の願いを実現するために、
普段の生活の中で感覚や感情を押し殺しているという人は少なくないことでしょう。
ネイチャーリトリートでは、自然の中に入ることで自身が持っている「感覚」を開き
身体感覚で直感的に理解している本来の道に戻ることを目指しています。
図のように比較的短いスパンから今をとらえ、本来の道(直線部分)に戻るための指針や
大切にしたいことを確認し、日常につなげていくことを目指しています。
一方、ネイチャーダイアログは、自然の中に入って感覚を開くことは同じですが
図のようにもう少し長いスパンから今をとらえていきます。
これまで生きてきた道を振り返ることと、これから生きていく道に意識を向けることで、
人生の最後の時に実現していたい本当の願いとつながり、その願いを生きるための
指針やサインを自然の中で得て、日常生活に持ち帰ることを目指しています。
先に説明した通り、大きなエネルギー=自然のエネルギーです。
定期的に自然の中に入ることにより、その時々の自分にとって必要な
指針やメッセージを受け取っていくことで、
切り離された個として懸命に生きている日常ではつながることが難しい
本当の願いを生きることに近づいていく。
これは2022年のネイチャーリトリートとネイチャーダイアログの実践から
改めて実感したことのひとつです。
▼2023年に向けて
つなラボでは、これらの自然の中でのプログラムにつながる
きっかけとなるようなプログラムを行っています。
私たちだけで行うのではなく、このような場を開きたい方と一緒に
企画することも随時行っていますので、興味のある方はぜひお声かけください。
◆対話型ワークショップ(新潟トークベース)
室内で行う対話のワークショップ。
つなラボならではの雰囲気づくり、場づくりで
頭で考えるだけではない、感覚も大切にした対話の場を心がけています。
◆スウェットロッジ
ネイティブアメリカンの伝統的なセレモニーのひとつで、
大地の子宮をイメージしたスウェットロッジの中に入り
私たちを動かしているいのちのエネルギーを体感として感じます。
すべての人の感性に合うわけではありませんが、
1年に1回は実施していますので、ピンときた方はお声かけください。
これらのプログラムを組み合わせることで、その人自身が自分の生命力を力づけていきながら、
これからの道を切り開いていくことを応援していきたいと思っています。
2023年、自然の中でお会いできることを楽しみにしています!
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